利回り推移から見るワンルームマンション投資とJ-REIT戦略
アドバンス・レジデンスの利回り推移から見るワンルームマンション投資とJ-REIT戦略
アドバンス・レジデンスの過去13年間の鑑定評価利回りの推移を見ると、5.4%(2011年)から3.5%(2024年)へと、着実に低下していることがわかります。この長期的な利回り低下は、東京23区のワンルームマンション市場全体の動向とほぼ一致すると考えられます。なぜなら、アドバンス・レジデンスが都心部の住宅物件を多く保有しているため、その利回り動向は、東京のワンルームマンション市場の需給や価格変動を反映しやすいからです。
このような時系列的なワンルームマンション投資の状況を把握することは、今後の投資戦略を考える上で非常に重要です。そのための有効な手段の一つとして、私はJ-REITへの投資をお勧めしています。J-REITは、複数の不動産をパッケージ化した金融商品であり、個別の不動産投資に比べてリスクが分散され、市場全体の動向を把握するのに適しているからです。鑑定評価利回りの推移といった市場データと、J-REITの価格や利回りを比較することで、市場の温度感を測り、より適切な投資判断に繋げることができます。
さらに、私の場合は、J-REITを単に市場を理解するためのツールとしてだけでなく、将来的な出口戦略の一つとしても考えています。不動産を直接売却するには時間や手間がかかる場合がありますが、J-REITであれば、市場の状況を見ながら比較的スムーズに売買することが可能です。このように、J-REITは、不動産投資における出口の選択肢を広げ、資産の流動性を高める役割も担うと考えています。
2025年04月19日