利回り重視では無く資産性重視



東京23区におけるワンルームマンション投資の考え方を、これから始めようと検討されている方に向けて分かりやすく解説します。

少ない自己資金で始める資産形成

ワンルームマンション投資の魅力の一つは、比較的少ない自己資金で始められる点です。特に、投資元本がまだ少ない時期に始めることで、家賃収入をローンの返済に充て、時間をかけて物件の中に純資産を積み上げていくという投資法が考えられます。

例えば、自己資金10万円を元手に、1990万円の融資を利用して2000万円のワンルームマンションを購入するケースが挙げられます(ただし、仲介手数料や登記費用などの諸費用として別途60~80万円程度が必要となります)。

キャッシュフローよりも純資産の増加

この投資法は、毎月の家賃収入からローンの返済や管理費などを差し引いた手残りのキャッシュフローをすぐに得ることを主目的とするものではありません。むしろ、毎月着実にローンの元金が減少していくことで、物件の評価額とローン残高の差額が、将来的なあなたの純資産として積み上がっていく点に焦点を当てています。

実質利回りと借入金利の差を狙う

この投資戦略の鍵となるのが、「実質利回り」と「借入金利」の差、いわゆる「スプレッド」を確保することです。物件から得られる実質的な収益率が、借り入れにかかる金利よりも高ければ、ローンの返済が進むほど、あなたの資産は着実に増加していきます。

高入居率と安定した物件評価が不可欠

この投資法を成功させるためには、いくつかの重要な条件を満たす必要があります。最も重要なのは、高い入居率を維持できるエリアのワンルームマンションを選ぶことです。空室期間が長ければ、家賃収入が得られず、ローンの返済が滞ってしまう可能性があります。

また、物件の評価額が大きく下がらないエリアを選ぶことも重要です。将来的に売却することも視野に入れるならば、資産価値が維持される、あるいは上昇する可能性のあるエリアを選ぶことが賢明です。

都心5区などの高立地物件に注目

一般的に、東京都心の人気エリア、特に千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区といった都心5区などは、交通アクセスや生活利便性が高く、安定した入居需要が見込めます。これらのエリアの物件は、利回りは比較的低めになる傾向がありますが、空室リスクが低く、長期的に安定した資産形成を目指す上で有利と言えます。複数の物件を所有し、数で勝負するという考え方も、このエリアでの投資戦略の一つです。

高立地の物件は、物件価格が相対的に高くなりますが、その分、賃貸需要が安定しており、将来的な資産価値の維持も期待できます。長期的な視点で、安定した資産形成を目指すのであれば、都心エリアのワンルームマンション投資は有力な選択肢となるでしょう。